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事務室ブログ#12_グリーンモンスターとの格闘

事務室の三津木です。
皆さん、別名「グリーンモンスター」と言われている植物をご存じでしょうか? それはクズ(葛)です。

茶色が枯れたクズで、緑色が生き残っているクズ

クズは、グリーンモンスターという別名の通り、ツル(蔓)の巻き付く力はもの凄く、フェンスに入れば金網に食い込み、樹木に絡めば枝を締め付けてしまうので樹木を弱らせてしまいます。地表のツルを刈っても、いつの間にか再び生えてきて、再びフェンスや樹木を覆い尽くしてしまいます。クズは繁茂力が旺盛で、根を枯らさないと生き続けてしまうのです。

フェンスに絡みつくクズ(グリーンモンスター)

実は、先日、本校のグラウンドに隣接する民家から、自家の雨樋までクズのツルが伝っているので刈ってほしいとの連絡がありました。また、違う方からも、駐車場の横からクズのツルが電柱に伝って電線まで伸びようとしているので刈ってほしいとの連絡がありました。このクズが繁茂している状況は、校内見回り点検で把握していたのですが、この覆い茂ったツルの根元を探すのは非常に手間がかかるため、少し躊躇していました。しかし、これらの連絡を受けたことで意を決し、「モンスターバスター」に変じて出動することにしました。

隣家まで伸びたクズを伐採するモンスターバスター

段取りとしては
①まず地表の枯葉を除去する
②伸びたツルを刈り取る
③ツルをたぐり寄せて根元を見つける
④見つけた根にキリで穴をあけ「ケイピン」を差し込む
「ケイピン」とは、つまようじ状の除草剤で、これをクズの根に差し込むことで、除草成分がクズにゆっくりと浸透していき、クズ全体を防除するというものです。これを根の数だけ繰り返します。

クズの切り口にケイピンを刺す

長年の繁茂によりクズは容易には駆除できません。クズのツルは重なり合っており、根元に到達するまでには多大な労力が必要です。主根に到達する頃には作業着が汗でびっしょりになります。

主根にたどり着きその太さに驚く!

そして、この季節はもう2つの敵、蚊の猛攻撃とカメムシの悪臭と戦いながら、「モンスターバスター」は進んでいきます。結果、大量のゴミが生じ、70リットルのゴミ袋はたちまち一杯になり、一日に2〜4袋を処分します。そのため、一日にできるクズ防除作業はせいぜい2〜3平方メートルが限度で、この作業を毎日繰り返していきます。

クズのゴミのヤマ!ヤマ!ヤマ!

最近、奄美大島でマングースを根絶したとの報道がありました。ハブを駆除するために持ち込まれたマングースが、本来の目的とは異なり、貴重な在来生物を襲うことが判明し、結果として、マングースは駆除対象となり根絶したという。人間の都合で持ち込まれた外来生物を駆除しなければならなくなったのは、この葛にも似ています。

クズは、葛粉や葛湯で知られているように、元来、食用として栽培されていました。また葛根湯のように漢方薬の成分としても使われ、人間の体にとって良い働きがあり、重宝されていました。ただ、人間が食べるものは動物も食べるもので、クズは特にでんぶん質が豊富に含まれていることから、イノシシやシカ、クマなどの動物も好んで食べると言われております。そのため、農作物に深刻なダメージを与える害獣や、カメムシなどの害虫を引き寄せる原因にもなってしまうため、いつのまにかクズも厄介物になっているのです。

このような本校のグリーンモンスターも、モンスターバスターの「根気」と「根性」で、まもなく「根絶」する予定です!


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